「Core」という名前は、ブロックチェーン本体、プロジェクトやコミュニティ、ネイティブトークン、その上で動くサービスのどれを指しているのかが混ざりやすい言葉です。この記事では、2026年8月4日時点のCore公式ドキュメントとホワイトペーパーで確認できる範囲に絞って、Coreの基本構造を整理します。

当サイトはCore DAOの公式サイトではありません。仕様、パラメータ、報酬条件は変更される可能性があるため、実際に利用する前に公式情報で再確認してください。

結論:CoreはBitcoinと連携する独立したEVM互換Layer 1

Core公式ドキュメントは、Coreを「EVM互換のLayer 1ブロックチェーン」と説明しています。ホワイトペーパーでも、Bitcoinと統合されたEVM互換のlayer-oneブロックチェーンという位置付けです。

つまりCoreは、次のような性質を持ちます。

  • 独自のバリデータ、ブロック、状態、ネイティブトークンCOREを持つ独立したチェーン
  • EthereumのLayer 2ではない
  • Bitcoinそのものでもなく、BitcoinネットワークとCoreネットワークは別のブロックチェーン
  • EVM互換で、Solidityのスマートコントラクトやイーサリアム系の開発ツールを利用できる
  • Core上の取引手数料(ガス代)はCOREで支払う

Bitcoinとの関係は、Satoshi Plusというコンセンサスを通じた「連携」です。BitcoinのブロックがそのままCoreのブロックになるわけではなく、Bitcoinのセキュリティが自動的にCoreへ移るわけでもありません。何がどう連携しているのかは、後述するSatoshi Plusの3要素で確認できます。

Core blockchain・Core DAO・COREトークンの違い

最初に、混同しやすい3つを分けて考えます。

名前 指しているもの
Core blockchain ブロックチェーンそのもの。バリデータがブロックを生成・検証するネットワーク
Core DAO Coreに関するドキュメント、ガバナンス、コミュニティ活動の文脈で使われる呼称
COREトークン Core blockchainのネイティブトークン。ガス代、ステーキング、ガバナンスに使われる

公式ドキュメントは「Core DAO Official Documentation」という名称で公開され、ガバナンスの説明もCore DAOの文脈で行われています。ただし、Core DAOの組織的・法的な定義や具体的な運営体制は、今回確認した公式資料からは確定できませんでした。この記事では、Core DAOを、Coreに関するドキュメント、ガバナンス、コミュニティ活動の文脈で使われる呼称として扱います。

さらに、Core上で提供されるDEX、レンディング、Vault、Bridgeなどの個別サービスは、Coreプロトコル自体とは別の主体が開発・運営しています。これらの機能や安全性をCore本体の性質として説明することはできません。

Coreの基本構造

Core公式ドキュメントで確認できる基本構造は次のとおりです。

  • Coreのブロックを実際に生成・検証するのは、Coreのバリデータ
  • バリデータは一定の周期ごとに選出し直される
  • 選出には、Bitcoinマイナーが委任したハッシュパワー、タイムロックされたBTC、委任されたCOREを組み合わせたスコアが使われる
  • 選出されるバリデータの数や、その上限の拡大はガバナンスの対象として説明されている

「バリデータを増やせば処理能力が上がる」といった説明は公式資料から確認できません。この記事では、処理性能、確定時間、手数料水準などの数値も扱いません。

Satoshi Plusとは

Satoshi Plusは、Coreのコンセンサスの呼び名です。公式ドキュメントは、次の3要素を組み合わせた仕組みとして説明しています。

1. Delegated Proof of Work(DPoW)

Bitcoinのマイナーやマイニングプールが、自分のハッシュパワーを「どのCoreバリデータに投票するか」という形で委任します。委任情報はBitcoinブロックのcoinbaseトランザクションのメタデータとして書き込まれ、Core側のリレイヤーとライトクライアントがそれを読み取ります。

公式資料は、この仕組みが追加のエネルギーを必要とせず、Bitcoinのマイニングそのものを妨げないと説明しています。重要なのは、BitcoinマイナーがCoreのトランザクションやブロックを直接検証しているわけではないという点です。マイナーが与えるのは、バリデータ選出に反映される「票」であり、Coreのブロック生成は選出されたCoreバリデータが行います。

2. Self-Custodial Bitcoin Staking

Bitcoin保有者が、Bitcoinネットワーク上でBTCをタイムロックし、支持するCoreバリデータと報酬受取用のCoreアドレスを指定します。BTCはBitcoin上に残ったままで、Coreへ送るわけではありません。

3. Delegated Proof of Stake(DPoS)

COREトークンの保有者が、COREをバリデータへ委任します。委任量が多いバリデータほど選出されやすくなり、バリデータが受け取った報酬は、各バリデータが設定するコミッションを差し引いたうえで委任者へ分配されると説明されています。

この3つの参加者からの「票」を合算してCoreのバリデータが選ばれ、選ばれたバリデータがCoreのブロックを生成・検証します。

CoreとBitcoinはどのように連携するか

よくある誤解を、公式資料の説明と対比して整理します。

よくある誤解 公式資料から確認できる説明
BitcoinマイナーがCoreの取引を検証している マイナーはハッシュパワーを委任してバリデータ選出に参加する。ブロック生成はCoreバリデータが行う
Bitcoinのセキュリティが自動的にCoreへ引き継がれる Bitcoin由来の要素はバリデータ選出に組み込まれる。Core自体の安全性はCoreのバリデータ、実装、ガバナンスにも依存する
BitcoinのPoWだけでCoreが動く Satoshi PlusはDPoW、BTCステーキング、DPoSの3要素で構成される
BTCをCoreへ送ってステーキングする BTCはBitcoin上でタイムロックされ、Coreへは送らない
BTCをスマートコントラクトへ預ける 公式資料は、ラップもBridgeもせず、コントラクトへ預けない方式だと説明している
BTCで報酬が支払われる 報酬はCOREで支払われる

CoreはBitcoin Layer 2なのか

公式ドキュメントとホワイトペーパーは、CoreをLayer 1として説明しています。Coreは独自のバリデータ、ブロック、状態、ネイティブトークンを持ち、Bitcoinのトランザクションをまとめて定期的にBitcoinへ決済するタイプのロールアップではありません。

一方で、Satoshi Plusを通じてBitcoinのマイナーとBTC保有者がCoreのバリデータ選出へ参加するため、Bitcoinとの経済的・コンセンサス上の連携はあります。「Bitcoin連携チェーン」「Bitcoin-powered」といった表現は、この関係を指す言葉であり、技術的な意味でのLayer 2やサイドチェーンの分類と同じではありません。

この記事では、公式資料に従ってCoreをLayer 1として扱い、「Bitcoin Layer 2である」「Bitcoinのサイドチェーンである」とは記載しません。

EVM互換とは

EVM互換とは、Ethereum Virtual Machineと互換性のある実行環境を持つという意味です。Coreでは次のことが可能だと説明されています。

  • Solidityで書かれたスマートコントラクトを利用・開発できる
  • Ethereum系のウォレットや開発ツールを利用しやすい

ただし、EVM互換であることは次を意味しません。

  • CoreとEthereumが同じチェーンになるわけではありません。ブロック、状態、バリデータ、ガストークンは別です。
  • Ethereum上の資産がそのままCoreで使えるわけではありません。チェーン間の資産移動にはBridgeなど別の仕組みが必要です。
  • Ethereum向けに書かれたアプリをCoreへ持ち込む場合も、依存する外部サービス、オラクル、Bridge、コントラクトアドレスなどの調整が必要になることがあります。無条件に「そのまま動く」とは言えません。
  • EVM互換は、個別のdAppやBridgeの安全性を保証するものではありません。

COREトークンの役割

COREはCore blockchainのネイティブトークンです。公式資料で確認できる主な用途は次のとおりです。

  • Core上のトランザクションやコントラクト実行に必要なガス代
  • バリデータへの委任(COREステーキング)を通じたバリデータ選出への参加
  • ガバナンスへの参加
  • Dual Stakingの条件判定に使われる資産

公式トークノミクスは、COREの供給上限を21億トークンと説明し、ブロック報酬が長期にわたって逓減する発行スケジュールと、手数料・報酬の一部をバーンする仕組みを記載しています。供給上限は「これまでに発行された量」や「現在の流通量」とは別の概念です。

この記事では、価格、時価総額、ランキング、現在の流通量、ステーキングの利回り、Dual Stakingの倍率、CORE対BTCの比率、報酬階層、将来の価格見通しは掲載しません。これらは変動するか、ガバナンスで変更され得るためです。

セルフカストディアルBTCステーキングの概要

公式資料が説明するセルフカストディアルBTCステーキングの要点は次のとおりです。

  • BTCはBitcoinネットワーク上で、CLTV(CheckLockTimeVerify)を使ってタイムロックされます。
  • BTCをCoreへBridgeしません。
  • BTCをラップトークンへ交換しません。
  • 第三者のウォレットや預託先へBTCを送る仕組みではありません。
  • タイムロック中のBTCは使用できません。
  • 報酬は原則としてCOREで支払われ、指定したCoreアドレスで受け取ります。
  • タイムロック満了後、BTCを再び使えるようにするには償還のための操作が必要です。公式資料は自動更新がないことも明記しています。

「セルフカストディアル」は、BTCを第三者の保管先へ移転せず、Bitcoin上で管理したままタイムロックする設計を指します。ただし、無リスクという意味ではありません。タイムロック中の価格変動、償還操作の失敗、Bitcoinネットワークの手数料、バリデータの状態による報酬の変動、利用するウォレットやUIの安全性は別に考える必要があります。

最低数量や最低期間などの条件は、プロトコルの一般説明と公式UIの案内で異なる場合があります。実際の手順と条件は、Coreの始め方と公式ステーキングサイトで確認してください。

Dual Stakingとの違い

Dual Stakingは、BTCとCOREの両方をステーキングする組み合わせを指します。公式資料は、条件を満たすとBTCステーキング側の報酬ティアが上がる仕組みだと説明しています。

  • 影響するのはBTCステーキング側の報酬配分であり、COREステーキング自体の報酬を直接増やす仕組みではありません。
  • 判定には、COREステーキングに使うアドレスと、BTCステーキングのCORE報酬受取アドレスをそろえる必要があると説明されています。
  • 必要な比率、ティアの数、倍率は設定変更やガバナンス投票の対象であり、市場状況によって変わり得ると明記されています。

このため、この記事では具体的な比率や倍率を掲載しません。利用する場合は、その時点の公式情報で条件を確認してください。

Core上のBTCFiと個別dApp

BTCFiは、単一の公式プロトコル名ではありません。Bitcoinを中心に据えた金融サービスやアプリケーション群を指す言い方です。Core本体の機能と、その上で動く個別サービスは分けて考えます。

区分
Coreの基盤機能 EVM実行環境、COREによるガス、バリデータ、Satoshi Plus、BTCステーキング、COREステーキング
個別サービス DEX、レンディング、Vault、Bridge、リキッドステーキングなど、第三者が提供するdApp

個別サービスには、それぞれのスマートコントラクト、運営主体、フロントエンド、監査状況、流動性の問題があります。Coreのコンセンサスが説明されていることは、その上で動くサービスの安全性を保証しません。

なお、旧Glyph Exchangeのように、提供状況が変わったサービスもあります。現在の状況はGlyph Exchangeの現在とMolten Financeとの関係で確認してください。この記事では、特定のサービスの利用を推奨しません。

ガバナンスと段階的な分散化

公式のガバナンス資料は、Coreのガバナンスを「progressive decentralization(段階的な分散化)」として説明しています。ネットワーク立ち上げに必要な中央集権的な状態から始め、段階的にコミュニティへ移していく設計です。

資料では、オフチェーンの提案・投票から始まり、中間段階を経て、現在は一部のパラメータをオンチェーン投票で調整できる段階にあると説明されています。将来的な完全オンチェーンガバナンスは検討中で、提案時に担保を求める案などが挙げられています。オンチェーンで扱う対象としては、経済パラメータ、手数料バーンの割合、バリデータ集合の拡大などが示されています。

したがって、次のような断定はできません。

  • すべての意思決定をトークン保有者が直接行っている
  • すでに完全に分散化されている
  • 運営主体が存在しない
  • コミュニティだけで開発・運営されている
  • CORE保有者なら誰でも同じ権限を持つ
  • すべての変更がオンチェーン投票だけで決まる

現在確認できるのは、「一部のパラメータがオンチェーン投票の対象になっている段階」であり、それ以外の変更手続や実際の意思決定の運用状況は、公式資料だけでは確認できませんでした。

利用前に理解する主なリスク

  • CoreとBitcoinは別のネットワークです。送金時のネットワーク選択やアドレスの取り違えは資産の喪失につながります。
  • Bridgeやラップ資産には、スマートコントラクトやクロスチェーン通信のリスクがあります。
  • DEX、レンディング、Vaultなどの個別プロトコルには、それぞれ固有のリスクがあります。Coreの基盤リスクとは別に確認が必要です。
  • ウォレットの署名内容とトークン承認の対象・上限を確認してください。不要な無制限承認は残さないようにします。
  • BTCのタイムロック中は、そのBTCを使用できません。
  • タイムロック満了後にBTCを使うには、償還のための操作が必要です。
  • BitcoinネットワークとCoreネットワークのそれぞれで手数料が必要になります。
  • 報酬はCOREで支払われるため、受け取る価値はCOREの価格変動の影響を受けます。報酬率も変動します。
  • 委任先バリデータの稼働状況やコミッションによって、受け取れる報酬は変わります。
  • ガバナンスにより、パラメータや報酬条件が変更される可能性があります。
  • 公式サイトを装った偽サイト、偽ウォレット、偽サポートに注意してください。接続先のドメインは公式ドキュメントから確認します。

まとめ

Coreは、EVM互換のLayer 1ブロックチェーンです。Satoshi Plusにより、Bitcoinマイナーのハッシュパワー委任(DPoW)、BitcoinネットワークでタイムロックされたBTC、委任されたCOREの3つがバリデータ選出に反映され、選ばれたCoreバリデータがブロックを生成・検証します。

BTCはCoreへ送られずBitcoin上に残り、報酬はCOREで支払われます。COREはガス、ステーキング、ガバナンスに使われるネイティブトークンです。ガバナンスは段階的な分散化の途中であり、完全な分散化が完了しているとは説明されていません。

Core本体の仕組みと、その上で動く個別サービスは別のものです。実際に利用する場合は、公式情報で現在の条件を確認し、ネットワーク、アドレス、手数料、承認内容を確認したうえで判断してください。

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